政府は、長時間労働の是正や同一労働同一賃金のガイドラインなどを柱とする「働き方改革実行計画」を取りまとめた。この実行計画をもとに政府は法案を作成し、国会に提出する方針。安倍総理大臣は「実行計画の決定は日本の働き方を変える改革にとって歴史的な一歩だ。後世において振り返れば、2017年が日本の働き方が変わった出発点として、間違いなく記憶されるだろうと確信している」と意義を強調した。

詳細はこちらの資料を参照:働き方改革実行計画(官邸HP内)

主な内容は以下の通り。

長時間労働の是正

*現状では労使間で合意すれば事実上青天井の時間外労働に罰則付きの規制を設ける

*時間外労働(週40時間を超える労働)の上限規制
・原則として月45時間、年360時間まで
・労使協定を結ぶ場合でも、月平均60時間、年720時間まで
・繁忙月でも最大で月100時間未満
・2〜6か月いずれの平均でも月80時間まで

*企業に対しインターバル制度導入の努力義務
(インターバル:前日の就業時間と翌日の始業時間の間に一定時間の休息を確保すること)

*その他
・自動車の運転業務、建設事業は5年間の猶予期間を設けるが、将来的には例外としない
・医師は2年後をめどに規制のありかたを検討
・研究開発職業務は適用除外

同一労働同一賃金の実現

・正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差を是 正することを目的とするガイドラインを提示
・業績や能力などに応じた待遇差を認めるが、待遇差に合理性があるか、企業側に説明義務を課す
・不合理な待遇差の是正を求める労働者が裁判で争えるように、根拠となる法律を整備

批判・指摘

*時間外労働の上限規制について
「繁忙期の月100時間未満」などは「過労死ライン」ギリギリの数字であり、不十分という批判がある。
また、「年間720時間」は時間外労働が対象で、休日労働が含まれておらず規制の抜け穴になるという指摘がある。
*同一労働同一賃金について
ガイドラインでは同じ企業で働く正規・非正規の間の待遇差是正を目的としているため、非正規社員を別会社の社員として働かせれば待遇差が問題にならないという抜け穴があるという指摘がある。

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