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先週の政治振り返り

文部科学省は学校法人「加計学園」の獣医学部の来年4月の開学を正式に認可しました。これを受けて開催された衆議院の委員会で、野党側は官邸の関与などを追及しましたが、政府は認可の正当性を説明し、議論は平行線に終わりました。
東京都の小池知事は希望の党の共同代表を辞任し、玉木衆院議員が後任の代表に就任しました。小池知事は、希望の党を立ち上げてから2か月も持たずに、結局辞任することになりました。

11月13日(月)

安倍首相、中国の李克強首相と会談。関係改善への努力で一致

安倍首相は訪問先のフィリピンで中国の李克強首相と会談した。両氏は、日中関係の改善へ向けて努力していくこと、経済関係を深化・拡大すること、日中韓3か国の首脳会議を早期に開催すること、北朝鮮に対する国連安保理決議の完全な履行を含めて連携していくことなどで一致した。

中韓、北朝鮮問題の平和的解決の原則を改めて確認

中国の李克強首相と韓国のムンジェイン大統領は訪問先のフィリピンで会談し、北朝鮮問題をめぐり平和的に解決する原則を改めて確認し、北朝鮮が非核化の意志を示すことが重要との認識で一致した。

北朝鮮兵士が軍事境界線で韓国側に亡命

韓国軍によると、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線にある板門店(パンムンジョム)で、北朝鮮の男性兵士1人が韓国側に亡命した。兵士は亡命する際に北朝鮮側から銃撃を受けて負傷し、韓国側の病院に搬送された。警備が厳重な板門店での亡命は極めて異例。

11月14日(火)

文科省、「加計学園」の獣医学部の来年4月開学を正式認可

学校法人「加計学園」が獣医学部を愛媛県今治市に新設する計画について、文部科学省の大学設置審議会は、来年4月の開学を認める結論をまとめ、今月10日、林文部科学大臣に答申した。
林大臣は記者会見で「申請された計画は、大学設置基準等の法令に適合していると判断されたものであり、審議会の答申結果を尊重して、認可することを判断した」「開設以降は、認可した計画を確実に履行して適切な教育環境を提供していただきたい」などと述べた。
これについて立憲民主党の長妻代表代行は、「いろんな疑惑が晴れていない中で、野党が『認可は留保してほしい』と言ってきたにもかかわらず、林文部科学大臣の判断で認可したということは、厳重に抗議したい。認可を撤回して、きちんとした説明をしてもらわないといけない」などと反発。
民進党の大塚代表も、「加計学園と森友学園の問題はまだまだ疑問が山積しており、国会で事実関係を解明していきたい」などと述べた。

小池都知事、希望の党の共同代表を辞任

希望の党の両院議員総会で、東京都の小池知事は代表を辞任する意向を表明した。今月10日に共同代表に選ばれた玉木氏が党の新しい代表となった。
小池氏は、「玉木執行部の船出を見届けて、今回、創業者の責任を1つ終えた」「都知事として、まず都政を進め、新しくうまれた希望の党の議員と連携を図っていく」などと述べた。
玉木新代表は、「代表の顔は変わったが、衆議院選挙で掲げた『寛容な改革保守』という立ち位置は引き継がれており、変わるものではない」などと述べた。

11月15日(水)

GDP成長率が16年ぶりに7期連続プラス

今年7〜9月のGDP(=国内総生産)の実質成長率は、前の3か月と比べてプラス0.3%、年率換算でプラス1.4%となった。16年ぶりに7期連続でのプラス成長。
ただし、輸出がGDPを押し上げたものの、GDPの半分以上を占める「個人消費」はマイナス0.5%とふるわなかった。

「加計学園」めぐり委員会開催。政府は認可の正当性を説明

学校法人「加計学園」の獣医学部の来年4月の開学が認可されたことを受けて、衆議院文部科学委員会が開かれた。焦点だった質問時間の配分は「与党1:野党2」に決着した。
野党側が安倍首相や官邸の関与などを追及したのに対し、林文部科学大臣は「安倍総理大臣から文部科学省に対して指示はなかったと承知している」「プロセスを踏んで申請され、文部科学省の大学設置審議会でしっかり審査して『可』とする答申が出ており、それにもとづいて認可した」などと述べ、認可に問題はないとの認識を示した。

11月16日(木)

ASEAN、北朝鮮には厳しく中国には配慮

フィリピンで開かれたASEAN(=東南アジア諸国連合)の首脳会議の議長声明が発表された。
北朝鮮をめぐっては、核・ミサイル開発に重大な懸念を表すとともに、北朝鮮に対して国連の安保理決議を即座に完全に順守するよう強く求めた。
中国が軍事拠点の構築を進める南シナ海の問題をめぐっては、航行と飛行の自由などを確保することの重要性を再確認し、国際法の原則に基づいて平和的に解決することの必要性を強調した。ただ、これまで中国を念頭に用いてきた「懸念」という文言はなくなり、影響力を増す中国に配慮した形となった。

11月17日(金)

中国の特使がキムジョンウン委員長の側近と会談

中国共産党で対外交流を担当する中央対外連絡部のトップである宋涛部長が、習近平国家主席の特使として北朝鮮のピョンヤンを訪問し、キムジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の側近であるチェ・リョンヘ副委員長と会談した。中国側の発表によると、両氏は中朝関係を前向きに発展させるために共に努力する必要があるという認識で一致した。北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐっても協議が行われたとみられるが、詳細は明らかにされていない。

今週の見通し

北朝鮮問題をめぐっては、トランプ政権が北朝鮮を「テロ支援国家」に再び指定するかどうかを週内に発表するとみられています。「テロ支援国家」に指定すれば9年ぶりで、北朝鮮の強い反発が予想されます。また、中国の習近平国家主席の特使が北朝鮮を訪問しキムジョンウン委員長の側近と会談した直後でもあり、トランプ政権の判断が注目されます。
国会では20日と21日に衆議院で、21日と22日に参議院で「代表質問」が行われ、国会論戦がスタートします。