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先週の政治振り返り

アメリカが北朝鮮を9年ぶりに「テロ支援国家」に指定しました。北朝鮮を訪問していた中国の習近平国家主席の特使が大きな成果を上げないまま帰国した直後のタイミングであり、アメリカの発表した新たな制裁では中国企業を対象としています。北朝鮮に対して大きな影響力を持つ中国の行動に期待してきたアメリカが、中国を表立ってけん制した形です。

11月20日(月)

習主席の特使が中国に帰国。キムジョンウンとの会談は行われずか

中国の習近平国家主席の特使として北朝鮮を訪問していた中央対外連絡部のトップ・宋涛部長が帰国した。
北朝鮮メディアは宋部長がキムジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の側近とされる、チェ・リョンヘ副委員長とリ・スヨン副委員長と会談したと報じている。ただ、キムジョンウン委員長との会談については報じられていない。

トランプ政権、北朝鮮を「テロ支援国家」に指定

アメリカのトランプ大統領は、北朝鮮を9年ぶりに「テロ支援国家」に指定すると発表した。
トランプ大統領は「北朝鮮は世界を核で破滅に陥れると脅迫するだけでなく、外国での暗殺を含む国際テロ活動を繰り返し支援してきた」などと述べた。今年2月にキムジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の兄のキムジョンナム(金正男)氏がマレーシアで殺害された事件が念頭にある。
「テロ支援国家」に指定されるとアメリカの制裁措置の対象となるが、北朝鮮に対してはすでに多くの制裁が科されているため、指定は実質的な意味よりも象徴的な意味を持つ。
アメリカ政府は、大韓航空機爆破事件などを受けて1988年に北朝鮮を「テロ支援国家」に指定したフが、2008年に北朝鮮の核開発計画の検証方法をめぐる北朝鮮との合意を受けて解除していた。
アメリカが「テロ支援国家」と位置づける国は北朝鮮、シリア、イラン、スーダンの4か国。

11月21日(火)

トランプ政権、北朝鮮問題めぐり中国企業などに制裁

アメリカのトランプ政権は、北朝鮮の外貨獲得に関わったとして、中国企業を含む13の団体と中国人経営者1人を、アメリカ国内の資産を凍結する制裁の対象に追加したと発表した。北朝鮮への制裁を強めると共に、中国にさらなる行動を促す狙いもあると見られる。

11月22日(水)

政府が「皇室会議」を12月1日に開催と発表

天皇陛下が退位される日程をめぐり、菅官房長官は臨時の記者会見で、「皇室会議」を来月1日に開催し、安倍首相が衆参両院の議長や皇族などから意見を聞いた上で、日程を速やかに決定すると発表した。皇室会議そのものは非公開で、終了後に概要を菅長官や宮内庁長官が説明する。
新しい元号については「ご退位日となる特例法の施行日の決定後に、別途検討していくことになる。国民生活への影響を考慮しながら適切に検討する方向だ」と述べた。

予算委員会の質問時間は与党5:野党9で合意

11月27日と28日に安倍首相が出席する衆議院の予算委員会において、質問時間の配分は与党側が5時間、野党側が9時間とすることで合意した。これまでは与党2:野党8だったため、与党側に質問時間が多く配分された形。野党側は、この配分を先例にしないことを条件に受け入れた。

北朝鮮、アメリカの「テロ支援国家」再指定に反発

アメリカのトランプ政権が北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定したことに対し、北朝鮮外務省は、「『テロ支援国』のレッテルを貼り付けたことは尊厳高いわが国に対する重大な挑発だ」「われわれの核は、アメリカの敵視政策と核の脅威に対処する抑止力だ。アメリカの敵対行為が続くかぎりわれわれの抑止力はますます強化される」などとする談話を発表し強く反発した。

会計検査院、「森友学園」への国有地売却めぐる検査結果を提出

学校法人「森友学園」に国有地が、ごみの撤去費用として鑑定価格から約8億2000万円値引きされて売却された問題をめぐり、会計検査院は検査結果を国会に提出した。値引き額の算定方法については「十分な根拠が確認できない」と指摘した上、独自に行った複数の推計では、ごみの量について国交省の推計の3〜7割にとどまり、「慎重な調査検討を欠いていた」と指摘し改善を求めた。また、資料が保存されていないため「検証が十分に行えない」とし、財務省や国交相に対して文書管理の在り方などについて改善を求めた。
一方、政治家からの働きかけや行政の忖度があったかどうかについては触れていない。

11月23日(木)

慰安婦像をめぐりサンフランシスコ市と大阪市が姉妹都市を解消へ

アメリカ・サンフランシスコ市議会は、中国系アメリカ人の団体が今年9月に市内に設置した、慰安婦問題を象徴する少女像などの寄贈を受け入れる決議案を11月14日に全会一致で可決した。サンフランシスコ市のリー市長は拒否権を行使せず、22日に寄贈の受け入れを承認した。これにより少女像は市の所有物となった。
これを受けて、サンフランシスコ市と姉妹都市である大阪市の吉村市長は、「リー市長に思慮深い対応、ひいては拒否権の行使を要請してきたが大変遺憾だ」「大阪市とサンフランシスコ市との姉妹都市の信頼関係は消滅した」などとするコメントを発表し、姉妹都市を解消する考えを示した。
この問題をめぐっては日本政府もサンフランシスコ市長に対し、拒否権の行使を申し入れていた。

11月24日(金)

韓国、慰安婦問題の被害者をたたえる記念日を制定

韓国の国会で、8月14日を慰安婦問題の被害者をたたえる国の記念日に制定する法案が可決・成立した。8月14日は、1991年に韓国人元慰安婦の女性が初めて公の場でみずからが元慰安婦であることを証言した日に当たる。来年から国の記念日となり、国や地方自治体は関連行事や広報を行う努力義務が課されることになった。
これについて菅官房長官は記者会見で、「慰安婦問題の最終的で不可逆的な解決を確認した一昨年の日韓合意の趣旨・精神に反するもので、日韓双方が未来志向の関係を発展させようと努力している中水を差すことになりかねないと懸念している」などと述べたほか、外務省は韓国側に抗議した。

日本原電、東海第二原発の運転延長を申請

日本原子力発電は、東海第二原子力発電所(茨城県・東海村)の運転期間を20年延長するための申請を原子力規制委員会に行った。東海第二原発は来年11月で運転開始から40年となる。福島第一原発と同じ「沸騰水型」タイプの原発としては初めての運転延長の申請となった。

今週の見通し

国会では、衆議院と参議院で予算委員会が27日(月)〜30日(木)に開催され、安倍首相も出席のもとで質疑が行われます。委員会での質疑は、先週行われた代表質問のような1問1答ではなく、アドリブの要素が強い丁々発止のやり取りであり、国会論戦が本格的に行われます。野党側は、森友学園や加計学園をめぐる問題を中心に安倍政権を追及すると見られ、論戦の行方が注目されます。