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先週の政治振り返り

天皇陛下の退位日程をめぐり「皇室会議」が開催され、陛下が2019年4月30日に退位され、皇太子さまが翌5月1日に即位される日程が固まりました。政府はこの日程を12月8日にも正式に決定し、今後は退位や即位の儀式や「改元」の検討を進めていくことになります。
一方で、北朝鮮は2か月半ぶりに弾道ミサイルを発射し、アメリカ本土全域を攻撃できる新型ミサイルの発射実験に成功したと発表しました。キムジョンウン委員長が「ついに国家核武力完成の歴史的な偉業、ミサイル強国の偉業が実現したと述べた」としています。
これを受けてアメリカのトランプ大統領は中国の習近平国家主席に対し、北朝鮮に対する原油の供給停止を求めました。しかし中国側は慎重な姿勢を崩していません。国連安保理の緊急会合の場でも、アメリカや日本などが北朝鮮への圧力強化を訴えたのに対し、中国・ロシアは依然として対話を重視する姿勢を示しており、温度差が改めて浮き彫りになりました。

11月27日(月)

福井県知事、大飯原発3・4号機の再稼働に同意を表明

関西電力が再稼働を目指している大飯原子力発電所(福井県おおい町)の3・4号機について、福井県の西川知事は、再稼働に同意することを表明した。関西電力は3号機を来年1月中旬に、4号機を3月中旬に再稼働させる方針。
大飯原発3・4号機をめぐっては、福井地方裁判所が2014年に「地震の揺れの想定が楽観的だ」などとして再稼働を認めない判決を言い渡し、2審の裁判が続いている。

11月29日(水)

北朝鮮が弾道ミサイル1発を発射、日本海の日本のEEZ内に落下

日本政府によると、午前3時18分ごろ、北朝鮮西岸から発射された弾道ミサイル1発は、約1000キロ飛行して青森県の西約250キロの日本海の日本のEEZ(=排他的経済水域)内に落下したと推定される。ミサイルの飛行時間は約53分間で過去最長。通常より発射の角度を上げて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射され、高度は4000キロを大きく超え、過去最高の高度に達した。通常の弾道で飛ばせば射程が5500キロを超えるICBM(=大陸間弾道ミサイル)と見られる。
北朝鮮の弾道ミサイル発射は2017年に入ってから14回目で、9月15日以来約2か月半ぶり。11月20日にアメリカのトランプ政権が北朝鮮をテロ支援国家に再指定して以降初めて。また、北朝鮮の弾道ミサイルが日本のEEZ内に落下したのは7回目。

日米首脳が電話会談、北朝鮮への圧力強化を確認

北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて、安倍首相はアメリカのトランプ大統領と電話会談を行った。
両首脳は中国の役割が重要との認識で一致し、北朝鮮への圧力強化に取り組むこと、国連安全保障理事会で日米・日米韓で連携していくことを確認した。

北朝鮮、新型ICBM「火星15型」の発射実験に成功と発表

北朝鮮は国営テレビの「重大報道」として政府声明を出し、「キムジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の立ち会いのもと、アメリカ本土全域を攻撃できる新型のICBM(=大陸間弾道ミサイル)『火星15型』の発射実験に成功した」「ミサイル兵器開発の完結段階に到達した最も威力のある大陸間弾道ミサイルだ」などと発表し、キム委員長が「ついに国家核武力完成の歴史的な偉業、ミサイル強国の偉業が実現したと述べた」としている。

11月30日(木)

国連安保理の緊急会合、北朝鮮に対する温度差改めて浮き彫り

北朝鮮による弾道ミサイルの発射を受けて、日本、アメリカ、韓国の要請に基づいて国連安保理の緊急会合が開かれた。
会合でアメリカのヘイリー国連大使は、すべての国連加盟国に対して北朝鮮との外交や経済関係を絶つよう呼びかけると共に、「北朝鮮は今回のミサイル発射で世界を戦争に近づけた。仮に戦争が起きれば北朝鮮の体制は完全に破壊される」などと述べて北朝鮮を強くけん制した。
日本の別所国連大使は「北朝鮮に最大限の圧力をかけて政策を変更させ、非核化に向かわせるために協力する以外に選択肢はない」と述べた。
これに対し中国・ロシアは、北朝の人道状況を考慮すべきだと主張すると共に、圧力よりも対話を重視する姿勢を改めて示し、北朝鮮への対応をめぐる温度差が改めて浮き彫りとなった。

中国、北朝鮮への原油供給停止に慎重

北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて、アメリカのトランプ大統領は中国の習近平国家主席に対し、北朝鮮に対する原油の供給停止を求めた。
これについて中国外務省の報道官は、「中国は、北朝鮮に関する国連安全保障理事会の決議を全面的かつ厳格に履行していて国際的な義務を果たしている」「対話と交渉による問題解決に役立てるという精神に基づいて取り組む」などと述べ、北朝鮮への原油供給の停止に慎重な姿勢を示した。

12月1日(金)

天皇陛下の退位、皇太子さまの即位の日程固まる

天皇陛下の退位日程について衆参両院議長や最高裁判所長官、皇族などから意見を聴く「皇室会議」が宮内庁で開かれ、議長を務めた安倍首相は天皇陛下に会議の内容を報告した。
その後安倍首相は記者団に対し、天皇陛下が2019年4月30日に退位され、皇太子さまが翌5月1日に即位される日程が固まったことを明らかにした。
12月末や3月末に退位する案も浮上していた中で4月末に退位という日程になった理由について、菅官房長官は臨時の記者会見で、「天皇陛下にご在位30年目の節目をお迎えいただきたいこと、4月前半は全国的に人の移動が激しく各種行事も盛んに行われること、平成31年4月は統一地方選挙が実施される見込みであること、また、4月29日の『昭和の日』に続いて、ご退位、ご即位を実現することにより、改めてわが国の営みを振り返り、決意を新たにすることができることを考慮して、4月30日のご退位が適当であると判断されたと承知している」と説明した。

有効求人倍率、43年9か月ぶりの高水準

「有効求人倍率」とは、仕事を求めている人1人に対して企業から何人の求人があるかを示す。
厚生労働省によると今年10月の有効求人倍率は1.55倍で、1974年の1.64倍以来、43年9か月ぶりの高水準となった。都道府県別では、最高は東京都の2.10倍で、最低は北海道と沖縄県の1.14倍だった。13か月連続ですべての都道府県で1倍以上になった。

今週の見通し

北朝鮮が先週発射した新たな弾道ミサイルは、通常の軌道で飛ばせばアメリカ本土まで届く能力は示したものの、大気圏に突入する技術などはまだ獲得しておらず、アメリカ本土全域を攻撃するミサイル能力が本当の意味で完成したわけではないと見られています。このため、北朝鮮は今後もミサイル発射実験や核実験などを続ける可能性が高いと見られています。
国会では、先週の衆参両院の予算委員会で、森友・加計学園をめぐる問題をめぐって野党側は政権を追及しました。政府側には苦しい答弁も目立ち、12月9日の会期末に向けてこの議論がどこまで広がりを見せるかが引き続き注目されます。