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先週の政治振り返り

北朝鮮が核・ミサイル開発を続ける中、防衛省は戦闘機に搭載する長距離の巡行ミサイルを導入する経費を、今月下旬に正式に決まる来年度予算案に計上することが明らかになりました。防衛省は「あくまでも防衛目的のものだ」と説明していますが、日本海の上空から北朝鮮が射程に入るため、日本政府が保有を否定してきた事実上の「敵基地攻撃能力」だとも指摘され、今後大きな論点になりそうです。

12月6日(水)

最高裁、NHK受信契約の義務づけ「合憲」初判断

放送法64条は、「協会(NHK)の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」と定めている。
NHKが受信契約の申し込みに応じない男性に対して起こした裁判で、この放送法64条の規定が憲法に違反するかどうかや、契約がいつ成立するかなどが争われた。
判決で最高裁は、「受信料の仕組みは憲法の保障する表現の自由のもとで国民の知る権利を充たすために採用された制度で、その目的にかなう合理的なものと解釈され、立法の裁量の範囲内にある」として、最高裁として初めて憲法に違反しないという判断を示した。
また、受信契約に応じない人に対しては、NHKが契約の承諾を求める裁判を起こして判決が確定した時に契約が成立し、支払いの義務はテレビなどを設置した時までさかのぼって生じるという判断を示した。

高速増殖炉「もんじゅ」廃炉計画を申請

日本原子力研究開発機構は、高速増殖炉「もんじゅ」を廃炉する計画を原子力規制委員会に申請した。2047年度までに廃炉を終える計画で、規制委員会に計画が認められれば廃炉作業が始まることになる。

野党5党「テロ等準備罪」廃止法案を共同提出。希望は参加せず

民進党、立憲民主党、共産党、自由党、社民党の野党5党は、今年7月に施行された「テロ等準備罪」を新たに設ける改正組織犯罪処罰法について、法律の一部を削除する改正案、いわゆる廃止法案を共同で衆議院に提出した。憲法が保障する国民の自由と権利を侵害するおそれがあるとしている。
一方、希望の党は「法律の問題点について党の考えをまとめるのが先だ」などとして参加しなかった。

12月7日(木)

トランプ大統領「エルサレムはイスラエルの首都」と宣言

アメリカのトランプ大統領はホワイトハウスで演説し、中東のエルサレムを「イスラエルの首都と認める時がきた」と述べ、現在テルアビブにあるアメリカ大使館をエルサレムに移転する方針を表明した。
イスラエルはエルサレムを首都だと主張しているが、パレスチナ側も将来の独立国家の首都と位置づけていて、国際社会はイスラエルの首都だと認めていない。
今回のトランプ大統領をイスラエルは歓迎したものの、パレスチナやイスラム諸国をはじめ世界各国で反発が広がっていて、中東情勢の不安定化につながると懸念されている。

12月8日(金)

自衛隊に長距離巡航ミサイル導入へ。防衛大臣「敵基地攻撃が目的ではない」

小野寺防衛大臣は記者会見で、戦闘機に搭載する長距離巡航ミサイルを導入することを発表した。
導入するのは、射程500キロでノルウェー製の「JSM」と、射程900キロでアメリカ製の「LRASM」と「JASSM」で、防衛省は来年度予算案に「JSM」取得費などを盛り込む。
小野寺大臣は、「わが国に侵攻する敵の水上部隊や上陸部隊に近づくことなく対処することで、より効果的かつ安全に各種の作戦を行うことが可能となる。北朝鮮の弾道ミサイルからわが国を守るイージス艦を防護する上でも必要不可欠だ」と導入の意義を強調した。
これらのミサイルは、日本海の上空から北朝鮮の内陸部を射程におさめるため、日本政府が保有を否定してきた「敵基地攻撃能力」ではないかとの指摘があるが、小野寺大臣は「いわゆる敵基地攻撃を目的としておらず、専守防衛に反するものではない」と述べた。

安倍政権「新しい経済政策パッケージ」を閣議決定

政府が掲げる「人づくり革命」「生産性革命」を実現するための政策として、閣議で「新しい経済政策パッケージ」を決定した。(主な内容は以下の通り)
安倍首相は「2020年までの3年間、人材や設備への投資を大胆に促し、日本経済の生産性を飛躍的に押し上げていく。また2020年を目指して、子どもたちの未来に予算を振り向け、社会保障制度を全世代型へと大きく転換していく」「東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年を、日本が大きく生まれ変わる年とするきっかけとしたい。この決意のもと、国民の信任を力として、この大改革を成し遂げていきたい」などと述べた。

「人づくり革命」
・幼児教育の無償化
0〜2歳:住民税が非課税の世帯を対象に無償化
3〜5歳:所得にかかわらず、認可保育所や認定子ども園を無償化
幼稚園には支援額に上限を設定し、無償化の対象とする範囲は専門家が検討し来年夏までに結論を出す。

・待機児童の解消
2020年度末までの3年間で32万人分の保育の受け皿を整備
保育士の処遇改善

・高等教育の無償化
住民税の非課税世帯を対象に支援(国立大学は授業料を免除、私立大学は国立大学の授業料に一定額を加えた額を上限に支援)
非課税世帯に準ずる低所得の世帯も段階的に支援

「生産性革命」
2020年度までの3年間を「集中投資期間」として、設備投資額を昨年度比で10%増やし、労働生産性を2%向上させ、3%以上の賃上げを実現することを目標とする 
賃上げなどに積極的な企業に対して、法人税などの実質的な税負担を軽減、設備投資にかかる固定資産税の負担を減免

リンク:首相官邸HP「新しい経済政策パッケージ」
http://www5.cao.go.jp/keizai1/package/20171208_package.pdf

日本とEUのEPA交渉妥結

日本とEU(=ヨーロッパ連合)のEPA(=経済連携協定)の交渉全体が妥結した。
日EU・EPAは、ことし7月に大枠合意していたが、企業と各国とのトラブルを解決する「紛争解決」に関する項目で立場に隔たりが残っていた。これについて協定からは切り離すことで、交渉全体を妥結させることで合意した形。
主な品目では、日本はEUから輸入する「チーズ」について、最大3万1000トンの輸入枠を新たに設け、関税を協定発効の15年後に撤廃するほか、「ワイン」の関税を即時に、「パスタ」や「チョコレート菓子」の関税を発効の10年後に撤廃する。
EUは日本の「乗用車」の関税を協定発効の7年後に撤廃するほか、「しょうゆ」「緑茶」「日本酒」「焼酎」などの関税を即時撤廃する。
日EU・EPAの経済規模は、GDP(=国内総生産)合計では世界全体の約28%を、貿易額では世界全体の約37%を占める。双方の国内手続きを経て、早ければ2019年にも協定が発行する。

天皇陛下の退位、皇太子さまの即位の日程が正式決定

政府は、天皇陛下の退位にむけた特例法の施行日を2019年4月30日とする政令を決定した。これにより、天皇陛下が2019年4月30日に退位され、皇太子さまが翌5月1日に即位される日程が正式に決まった。
退位後は、天皇陛下が「上皇」皇后さまが「上皇后」となり、秋篠宮さまは皇位継承順位第1位を意味する「皇嗣」となる。

GDP(7〜9月)改定値、実質年率プラス2.5%に上方修正

内閣府は、ことし7〜9月のGDP(=国内総生産)の改定値を発表した。年率換算で実質プラス2.5%となり、先月発表された速報値のプラス1.4%から上方修正された。
新たに発表された統計データを反映した結果、「企業の設備投資」が伸びたことが主な要因。GDPの半分以上を占める「個人消費」は速報値と変わらずマイナス0.5%にとどまっている。

12月10日(日)

韓国、北朝鮮への独自の追加制裁を発表

韓国政府は、北朝鮮の核・ミサイル開発につながる資金を断つため、北朝鮮の銀行や貿易会社など20の団体と、中国やロシアなどを拠点に活動する12人を対象とする追加の制裁措置を発表した。