みんなのスタンス

賛否両論

反対派の主張

  • トラブル続きで実現性が疑問、実質的に破たんしている
  • ウランは当面は安定確保できる状況
  • 使うあてのないプルトニウムをため込めば核拡散の観点から問題
  • 巨額のコストがかかり経済性がない
  • 原発事故対応や安全規制に注力すべき

賛成派の主張

  • 資源小国である日本にとって、エネルギー安全保障上重要
  • ウラン資源の有効利用
  • 高レベル放射性廃棄物の減量、毒性期間の短縮ができる
  • 再処理事業は日本が認められた特別な権利
  • 撤退すれば使用済み燃料の行き場がない

ざっくり読む

ウラン燃料を原子力発電所で燃焼すると「使用済み核燃料」が発生します。これを「再処理」すると、プルトニウムを取り出すことができます。このプルトニウムとウラン燃料を混ぜた「MOX燃料」を、再び原発の燃料として利用する循環が「核燃料サイクル」です。

 

「高速増殖炉」とよばれる原子炉は、消費した以上のプルトニウムを生み出すことができるため「夢の原子炉」とも称され、資源に乏しい日本にとってエネルギー問題の切り札と期待されてきました。しかし、福井県敦賀市にある「高速増殖炉もんじゅ」は事故やトラブルが相次ぎ、運転できない状態が続いてきました。

 

核兵器に転用可能なプルトニウムを使うあてのないまま抱え続けると、核不拡散の観点から国際問題化します。そこで、本命の「高速増殖炉サイクル」のメドが立たない中、普通の原発でMOX燃料を使用する「プルサーマル」サイクルが浮上しました。ただ、経済的でないなどデメリットが大きく、核燃料サイクルの要はやはり「高速増殖炉」サイクルです。

 

政府はずっと核燃料サイクルを推し進めてきました。2012年9月に民主党政権が「2030年代の原発稼働ゼロ」を打ち出したエネルギー戦略でも、核燃料サイクルについては継続する、とされました。原発ゼロを目指しながら核燃料サイクル政策を続けるのは矛盾しますが、原子力をめぐるアメリカとの関係や青森県との約束からなかなか撤退できない背景があるのです。安倍政権が2014年4月に閣議決定したエネルギー基本計画でも、核燃料サイクル政策の推進が明記されました。

2016年12月21日に政府は「もんじゅ」を廃炉にすることを決めましたが、高速実験炉「常陽」やフランスとの協力などを通じて今後も高速炉の開発を行っていく方針を示し、核燃料サイクル政策自体は維持しています。新たな高速炉の開発工程は、2018年をメドに策定する方針です。

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